『心・小腸の病証と治療法』

『心・小腸の病証と治療法』

前回は心・小腸についてまとめました気になる方はこちらもご覧頂ければと思います

診察

・体質
虚証
顔が赤く(頬付近)虚証が進行で白くなる。
痩せ型で体力が弱い。
神経質、意地張り、社交性なく、孤独である。
(神経性疾患、小腸疾患、呼吸器病)
実証
赤ら顔。食欲があり比較的健康である。
小便量が少なくて頻尿、血尿もある。表面は温厚で、怒ると激しい。
煩悩(人を苦しめる心( 貪欲、瞋恚、愚痴は三毒)が乱れるのは熱による苦しみ。(呼吸器系疾患多い)

・触診等
心は心下部、鳩尾、巨闕を中心に観察。

【心下部】
・動悸がある・・・心虚(腎虚)
・軽く按じると心下部に動悸があり、重く按じると心下部の動悸に根を感じる。心下の動悸が下腹まで延びた場合は、心腎ともに虚証。
・心下部が硬くて緊張と圧痛がある→同時に少海と神門に圧痛出現。
【鳩尾】
鳩尾に異常があると、自覚症状としては、不眠、動悸、頭痛、ふらつきなどがあり、感情面では驚きが著しい。
鳩尾に異常があり、心下に突き上げる感じがある。また、お腹が軟弱で塊りに触れるときは不治の病の可能性あり。
【巨闕】
巨闕に圧痛があると神経性要素が強く、胃酸が増す。
同時に、鳩尾、中庭、不容の圧痛も確認できる。
【背部兪穴】
心兪、膏肓付近に痛み。
感情面では、悲しみ、 喜びの変化が激しい。自覚症状としては、自汗、動悸、息切れ、健忘、胸騒ぎ、 心痛、ときにふらつく、寒さを恐れる、掌中の熱感、ときにはもどす
【その他】
神と霊の名が付くツボは精神や心臓疾患の際に反応をよく示す。

小腸は水分、関元(下腹部)を中心に観察

【下腹部】
・浅く按じてすぐに触れるのは気虚である(膻中付近も一緒に観察)。
ただし、深く按じると感じないのが特徴。
・自覚症状は下腹部がしぼり痛む、腰部、背部また睾丸が痛むことが多い。口の中がただれる、肩より上腕にかけての激痛がある。ときには頚の腫れを認める。
著しいときには頚部運動に障害を示し、尿閉、尿血、遺尿があるなど。
・お腹を按じて 「虚里の動(左乳下の拍動状態。宗気がもれている状態)」がある人は、心神過労がある.
・また、虚里の動が盛んなる者は元気の虚である.
・呼吸促進、吐血を伴う人は心と肺に病を起こす前兆

【項頚部】
・項頚部の凝りは、小海と後渓に圧痛が出現しやすい、頬周辺に鬱血を呈す
る。
また健康に見える人で、この証を呈するときには、下腹部周辺に瘀血(血の滞り、固まり)を認めることがある

心小腸虚寒証

心小腸虚寒証の代表的な症状として、下記のようなものが見られる

(1)心虚寒証
動惇、息切れ、口の中のただれ、自汗、盗汗、掌中熱感、嘔吐感、記憶力減退、顔色が白い、脇と腰部と背部にかけて疹痛。
不眠で夢を多く見て寝苦しい。
不安感が多く落ちつかない。胸元に力がなく胸腹の膨満感があり、憂い悲しむことが多い。

舌質ー淡紅舌
舌が強ばる
脈ー細弱

(2)小腸虚寒証
四股寒冷、後頭部痛、耳痛、小便清く澄んで長い、小便不利(尿量減少)、小便自利(尿量が多い)、尿閉(尿出ない)頻尿(回数が多い)、下腹部塊りが触れ、引痛がある.

舌苔ー薄く白い
脈ー細弱

心気虚(心気不足)証

原因
①慢性病
②急性病による重体
③老化による気の消耗
④過度に考えこむ
⑤外邪(自然環境等の影響)
心気の減退が心機能の減退を引き起こし、全身機能の低下、 主に循環機能の減弱が発生したもの。自律神経の異常、中枢神経系の興奮低下などによる循環機能低下、また微小循環系において、瘀血、痰飲が原因で循環障害を起こす。

症状
主症は心機能の減退と全身機能の低下。
①血流循環障害のため心が営養されない:心悸、胸悶、息切れ、不眠
②心気虚弱により汗をコントロールが不足:自汗
③顔の営養不足:顔色が白い
疲労、過労、運動によって気が消耗するので症状は消耗状態によって悪化する。

舌質ーやや肥大淡
舌苔ー薄白
脈一虚脈、沈緩にして弱または結代不整脈。

治療方法

補益心気:心機能強化と体力増強

ツボ
心兪、神門:心神を安静させ、心気を補う。

内関:通暢心絡(心の経絡の流れを通す)にて心神を安定させる。

足三里:胃気の集まる所で気虚によく利用される。食欲不振や消化不良の際は内関とともに使用。

膻中:気会穴(気があつまるツボ)。宗気の補給を促進させ、心悸の改善を図る。また、腹部に症状があるときには照海を用いる。

中医薬
炙甘草湯(しゃかんぞうとう)
四君子湯(しくんしとう)
酸棗仁湯(さんそうにんとう)
苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)
甘麦大棗湯(かんばくたいそうとう)

心陽虚証

原因
①心気虚が長時間続き、心陽の温煦作用の低下にも影響したもの
②慢性疾患
③高齢
エネルギーの不足に より体温や活動力が低下した状態で、陽虚の虚寒症状によって気滞血瘀(心脈瘀滞)を生じやすくなる。

症状
心気虚が悪化すると心陽が虚弱になり、身体を温めることができない:四肢冷感
胸苦しさ、顔面蒼白、全身倦怠感を呈する。
これらの症状には心気虚証が基礎にあるため、心気の不足による症状も出現(精神疲労、自汗、不眠、息切れ、無力感など)。
陽虚寒盛により寒気が凝滞することから気が鬱して機能が低下し、経脈の巡りが悪くなり,痰濁や瘀血を形成して、心脈痺阻(心の脈絡が塞がり心悸、動悸が出現)を呈す。

舌質ー淡胖か淡紫歯痕あり
舌苔一白滑
脈ー微細か結代、遅弱

治療方法

補益陽気温通心陽:心気を温め心機能を強化し、血流が改善し、冷えを取り除く

ツボ
心兪:心経の気が巡り入る所で、疏通心絡と気血の調理作用。

厥陰兪:厥陰は心包の別名、心包の病を治療し、 さらに心神を安静させる
心臓弁膜症→厥陰兪、太白、 京骨を使用
動悸→厥陰兪、膈兪、陰郄を使用

内 関:内聞は瀉法によって通暢心絡と心神の安静を促す。

足三里:足三里は後天の気を強化し、推動、温照、防衛作用を増強させる。

関元(お灸):関元は腎陽を促進させ、益気培元の効果がある.

中医薬
桂枝人参湯(けいしにんじんとう)
四逆加人参湯(しぎゃくかにんじんとう)など

心陽暴脱証

原因
①大出血
②心陽虚より発展したもの
③脱水症
④寒邪が心陽を損ねたとき
⑤過労により陽を消耗したときショック状態で心拍出量の低下、組織血流量の不足による。
心陽虚証がもっと悪化したもの。陽気、宗気が大量に失われ、呼吸異常や大汗を認め、心神を温養できなくなり、意識障害を引き起こす。また、チアノーゼが著明である。心気と心陽が低下した重症症状

症状
本症状は危篤な病証であるために死亡するケースもある。
心気虚、心陽虚と症状が同じ(呼吸微弱、四肢厥冷など)で、さらに激しい心痛や中風、口唇が青紫色、大汗(心陽の持続的な衰退により白汗が多く、油のような汗や、大粒の汗が額部に出る絶汗が見られる)、そして突然の意識障害を呈する。

舌質ー淡か紫暗、口唇は青紫色
舌苔一滑
脈一散大あるいは微細欲絶、沈微・弱脈、不整脈

治療方法

回陽救逆(かいようきゅうぎゃく)益気回脱(えきこだつ):早急に陽気を温め、散失した気を収斂させ、心機能増強

ツボ
気海:任脈にあり、諸々の陰を担任する陰脈の海である.。気が集まってくる海で、特に下焦(腎、膀胱、小腸、大腸など)の気の機能を管理する。

気海へのお灸は益気して陽を温める作用があるので、関元と共に用いると良い

関元:温を補って陽を増強 し、脾陽の不足や心陽の不足を防ぐ。
救急時には人中を併用する。
※関元、人中は回陽救逆,益気固脱の救急穴と して使用

中医薬
四逆湯(しぎゃくとう)
回陽救急湯(かいようきゅうきゅうとう)
参附湯(じんぶとう)など

心血虚証

原因
①出血。
②脾虚により水穀の摂取不足による血の生成不足。
③慢性病や過度の思慮、による陰血の消耗。
④火、熱病(気鬱化火)による陰血の消耗による血虚症状など。
⑤崩漏や出産後の出血。
血流の不足血液成分の減少、心機能低下による栄養作用の低下などにより、心血が心神を滋養、保護できずに精神疾患を引き起こす。
根本には心血の不足がある

症状
①心気不足により心気が養われなくなる:心悸
②顔の滋養不足:顔色蒼白
③神が養われなくなる:多夢、不眠、めまい、記憶力・集中力の低下、物忘れ

舌質ー淡白
脈一細弱

治療方法

養血安神:心血の増加と精神安定

ツボ
心兪、神門:心兪は心血を養い、神門は心神を安静させる。心脾虚証による不眠症にも用いられる。
また、睡眠が少なくて夢をよく見るものは、さらに大陵。

膈兪:血会穴。血病一切に使用する兪穴で章門の統血を助ける。
足三里の併用で血を補う。

三陰交:陰を潤して血を養う。

中医薬
四物湯(しもつとう)
酸棗仁湯(さんそうにんとう)
帰脾湯(きひとう)
八珍湯(はっちんとう)
十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)など

心陰虚証

原因
心火偏亢よる熱象(虚熱)により、心陰の不足によって心を滋養できないため、心が神を蔵せない。よって心神不寧(心神が安定しないこと)となる。したがって過度の感情の変化や慢性疾患により影響を受けやすい
血液の働きが低下して熱を引き起こす(陰虚内熱(身体を冷やす力低下による熱))と 、自律神経系の過充進、心筋の代謝異常、中枢神経の抑制低下から起こる全身抵抗力の減弱によって炎症症状に罹患しやすくなり熱性疾患に影響される。
また、脳への血流低下により血液がスムーズに脳に供給されないため、脳を滋養できずに精神不安やめまいなどの症状が出現。

症状
①心陰虚により陽が亢進:心悸、五心煩熱、潮熱、頬が赤い
不眠、多夢、健忘(陰虚のために心を養えず、血虚により脳への影響が増強される)、潮熱、五心煩熱(陽の亢進)、盗汗(津液が熱を受け取って外部に出ると盗汗になる)、頬が赤く、口や喉の乾きが起こる.

舌質ー舌紅少津(虚熱上炎)
脈一細数で弱、沈細で数、濡脈で数
(細脈は陰虚、数脈は熱があることを示す。ここでの細数脈は陰虚内熱の脈である。

治療方法

治療方法
補益心陰(ほえきしんいん)、滋陰降火(じいんこうか):(陰を補って熱感(降火)をとる)

ツボ
心兪、神門:心兪は心血を養い、神門は心神を安静させる。心脾虚証による不眠症にも用いられる

復溜、三陰突:復溜、三陰交の補法は陰を潤して血を養い、精神活動の基礎物質である血を滋養することにより、心神を安定

中薬学
十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)
酸棗仁湯(さんそうにんとう)
黄連阿膠湯(おうれんあきょうとう)など

小腸実熱証

(1)心実証
動悸、息切れ、四肢倦怠、手掌熱感あり、便秘、目黄色。肩背部や腋下の痛み,脇や心下のつかえ。

(2)心熱証
顔面赤くて口渇が激しいために水分を多く必要とする。
心中の熱感により苦悶感があり、胸部には刺痛あり。不眠、両側眼球の疼痛と吐血を呈する。
舌先が紅く重舌を見る。
数脈で、小便黄色か血尿を認められる。

(3)小腸実熱証
全身に熱感、だるさ、胸脇苦満。また、下腹膨満あるいは脹痛が出現するときには腰背部、睾丸に痛みが発生するが放尿により軽快する。小便紅、頻数である。
舌苔が黄色くて厚い、舌辺先が紅。
脈ー滑数

心火亢盛(しんかこうせい)心火上炎証

原因
心火の旺盛により引き起こされる熱証
精神的なストレスの蓄積(気滞)によって火(化火)になったもの。
辛い物の過食や、不摂生な食事、アルコールの多飲などによって体内に熱が蓄積されて、陽熱が発生して火邪となって心を犯す。
中枢神経の生理機能の興奮、自律神経系の充進、副腎髄質機能が過剰に高ま った状態で心火が上焦で上炎して心と関連する器官や上部特に頭を犯す。

症状
主病:不眠、血尿、血淋(排尿痛・尿道の灼熱感)、心悸
心胸部の熱感と苦悶感(心中煩熱)、イライラ、不眠症(火熱が心神に影響)、顔面潮紅、口内炎、口渇ときに唇が紅く乾燥して亀裂が発生する 。
情緒の乱れが著しいときには出血 (吐血、鼻血)する。
さらに心火が腎陰を損傷すると、上部へは陽亢、下部には陰虚証を引き起こして、水火不済による心腎不交証を認める。
精神科疾患でも本症の病態が認められることがある。また、血尿、血淋も認め心火が下焦に移り、脈絡を灼傷し血液が外溢する

舌質一紅
舌苔ー黄色
脈ー数

治療方法

清瀉心火:(炎上する熱感を取り除くこと)

ツボ
太衝:血気盛な穴。疏肝理気、通経活血の作用によって精神抑欝状態の改善をはかる。

通里:心経の絡穴(表裏どちらにもOK)。心と小腸が表裏関係を示し、心経はここから絡脈が分かれて小腸経に連結し、心と小腸を通じさせ、寧血安神(精神を安定)、熄風和営にて心火を冷ます作用がある。

内関:経気の通路。特に心絡が通暢し、寧心安神の作用がある。

神 門:瀉法することによって心の実熱を取り除く。

懸鍾、 三里、湧泉:滋陰清熱作用があり、津液の焼灼を防ぐ.

内関、神門、通里:心煩(胸の部分のもやもや不快感)を取り除くことができる。

中医薬
黄連解毒湯(おうれんげどくとう)
三黄瀉心湯(さんおうしゃしんとう)など。

心血瘀阻証(しんけつおそ)

原因
痰濁内滞と、疲労時における寒邪侵入による(寒邪の凝滞)であることが多い。七情の乱れにより気滞を生じ血瘀となる。
気血循環が渋滞し(陽気不足か陰液の不足)、血脈や経絡の流れが悪くなって、心血が滞る(心陽虚)飲食不摂生。
現代医学的には冠状動脈に血液が十分に行かなくなり、心筋が虚血状態になり、心筋梗塞や狭心症を引き起こす。
さらに全身の血液供給不全のために、心不全に発展することもある。
また,ストレス(気鬱)や酒や甘い物の過食にも起因する 。
本症は瘀血が心脈を阻み(痺阻)、痰阻、寒凝、気滞、気虚にみられ心痛が主症。
①痰阻血瘀:心胸怒悶著しく、形体肥胖、身重倦怠、鳳苔脈滑。
②寒凝血瘀:心痛の多くは暴作、加温により緩む。形寒肢冷を伴う。
③気虚血瘀:心胸怒悶疹痛、心悸征仲が重い、全身気虚。
④気滞血瘀:心胸部の疹痛と脹り、往々に情志と関係

症状
心気虚、心陽虚、心血虚、心陰虚の症状が基礎にある
心悸、呼吸困難、チアノーゼ、四肢寒冷感、胸痛。 胸苦しくて息が詰まり、ときには意識障害を伴う。
痩せ型のタイプは寒がりで皮膚がカサカサ。
肥満タイプは常時全身の倦怠感。また、本症状の特徴はさらに五つに分類。
(寒冷タイプ)
四肢寒冷を中心とし、沈遅脈で舌苔白、心に激しい痛み。
(療血タイプ)
チアノー ゼと舌に血斑を認め、細渋脈で心に刺痛がある。
(気滞タイプ)
うつ状態、胸脇苦満、心が張って痛む。 情緒の変動によって出現しやすい。弦緊脈あるいは遅渋で舌が暗紅色。
(痰濁タイプ)
胸脇部の苦悶感が強い。体がだるい。弦滑脈で舌白膩苔、心が裂けるような痛みがある。
(気虚タイプ)
動悸、息切れ、倦怠感。細遅脈か不整脈で作業後に心の疼痛が発生する。

舌質ー紫暗色で斑あり。
脈一細渋脈か不整脈が多い。

治療方法

活血化瘀、通経化絡 :エネルギーを強化することによって心の活動を高め、循環促進を行い,瘀血などを取り除く

ツボ
膻中:気会穴で上気海とも呼ばれ、気血循環を促進させて気滞血瘀を解消。
巨闕:心の募穴。寛胸理気と心を安定させる作用がある。

膈兪:血会穴。血病に使用する兪穴である。

陰郄:心包経の兪穴。寧心安神作用がある。

心兪:寧 心 安 神。 気 血 の 調節と心絡の巡りを促 進させる (灸 )。
※心悸が著しいとき→心兪に内関をプラス。益気寧神。
※針で刺されたような心激痛がある→支溝、太渓、然谷を用いる。
(これは脾虚のために運化作用が低下し,痰湿が心絡を阻害して、胸部の陽気不振となって、気血の不通状態により激痛が発生。

中医薬
血府逐瘀湯(けっぷちくおとう)など

痰迷心竅証(たんめいしんきょう)

原因
ストレスによって気が抑鬱され(気鬱状態、気と痰の結合)、気が滞るため津液が停滞して痰濁を誘発させ、痰濁が心竅(脳の機能)の通利を閉ざして心神に影響を及ぼし、精神抑鬱、意識障害が起こる。鬱痰や混迷症状もこれに属する。
脾気虚により運化作用が停滞したことにより出現。
気が痰に結合 して固まり、痰気の流れが悪 くなり、上部の神明を犯して情緒に乱れを生じさせる。

症状
痰が心竅を梗塞することによって認知症、譫語(うわごと)、精神抑鬱
顔の表情がとぼしい。肝気の影響がある場合は肝気鬱結から気が鬱して痰が生じ痰濁が心竅に影響する。
内風が動くと手と足の痙攣や、視力の異常などを引き起こし、肝風によって痰濁が心に絡みついて、卒倒、人事不省、また口から痰が出て痰鳴が認められる。
さらに肝気が上逆すると、声帯に変化を及ぼす。

舌苔ー白膩苔
脈一緩滑(痰濁内生)、弦滑

治療方法

滌痰開窮、平肝熄風:痰のつまりを解き聞き、風の流れを良くする

ツボ
三陰交、豊隆:痰濁が著しければ、豊隆に三陰交あるいは足三里を加えて、脾胃を健やかにして運化を助け、痰濁を取り除く。

膻中、神庭:脳を覚醒させる。不眠を呈するときには、神庭に、印堂、神門、 三陰交を用いる

大陵:心主とも呼ばれ、心包経の原穴。清心寧神の作用がある。

神門:心経の原穴。心熱を清することで寧心安神の効果がある.

中医薬
滌痰湯(じょうたんとう)など

痰火擾心証(たんかじょうしん)

原因
内傷七情が気を鬱して気滞をつくり、これが原因で津液の流れが止まり痰濁を形成する。気鬱が慢性化すると化火して、痰と火が結合 して痰火となり心神を撹乱する。
また外感熱病によっても痰が形成されて痰熱を引き起こす。
気化作用の障害により、痰湿が内生し、火を形成する。
あるいは情緒の乱れで火に化すことにより痰となり、痰と火が結合し、上に昇って心神を擾き乱す。

症状
心煩、不眠、多夢、もっと著しい場合には言語錯乱、精神異常に陥る。
これは痰火が心神を塞いだために起こる。
痰火が心神を撹乱すると、泣いたり、笑ったり、殴ったり、物を破壊するなどの異常行動が出る。
気鬱化火による:発熱、顔面紅潮、目の充血、呼吸が荒い、便秘
邪熱が盛んになる:痰は黄色で粘稠、痰鳴が咽喉に認められる。

舌質ー紅
舌苔一黄膩苔
脈一弦滑

治療方法

清熱化痰開竅法:(熱を冷まして痰を取り除き、塞がった通路を開いて流れをスムーズにする)

ツボ
行間:清熱と理気作用。

豊 隆:健脾利痰の効果で運化作用 (通利)を増進させて痰濁を排出させる。

大 陵:清心寧心の作用。

行間、大陵の組み合わせで、心包経の熱邪と気鬱化火に対して清心降下作用

人 中:醒脳開竅を行って痰火による心神の障害を取り除く

中薬学
生鉄落飲(しょうてつらくいん)など

心経と小腸経の重要なツボ

心のツボ
陰郄:(郄穴(急性疾患などに使用))狭心症、癲癇、心激痛、心筋梗塞、心悸亢進などの急性症状を鎮める。

通里:(絡穴(表と裏を同時に治療。慢性病などに使用)

霊道:(経金穴(呼吸困難、咳、悪寒や発熱に使用))心疾患に反応が表れ、脈拍が増加するときには復溜と共に用いる。また、言語障害には霊道に神門と亜門を加える

少海:(合水穴(下痢、不正出血、尿もれなどの逆気泄に使用))肩関節疾患のときには心兪、巨闕を併用。

小腸のツボ
小腸経は、発熱(特に太陽病によるもの)のときに用いることが多く、少沢と 後渓を用いる。

少 沢:(井金穴(心窩部の膨満感や緊張に使用))人事不省の救急穴で狭心症,胸痛に良い。

前 谷 : (榮水穴(身体の熱の治療に使用))高熱の治療穴に用いる。

後 渓 : (兪木穴(重だるさと関節の痛みに使用) 八総穴 (奇経の病証に使用)) 肺炎、 腸出血、関節リウマチ、感冒の発熱の際に用いる。後渓穴は熱を冷まして風を散らし督脈の巡りを促して心神を安静させる。流感には頭痛を除いて発汗を促進させて速やかに熱を取る。

養 老 :(郄穴(急性疾患などに使用))耳鳴、めまい。

支 正:(絡穴(表と裏を同時に治療。慢性病などに使用))尺骨神経麻痺、特に中風によるものに効あり。

臑兪:血圧冗進、脳出血後遺症、半身不随、後頭神経痛、上肢疾患に用いる。

天 宗:左は心臓障害、右は肝臓障害、乳汁分泌不全、胸痛、高血圧に用いる。

肩中兪:頚部運動障害、咳嗽に用いる。

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